本システムは、地震発生時に気象庁から発表される緊急地震速報において最終報の予測最大震度が3を超えた場合に、警報用最大加速度の面的推定地震動分布(面的地震動)を登録ユーザーに公開するシステム[1][2]です。本システムは、地震発生後、警報用最大加速度について以下の2種類の面的地震動を段階的に公開します。過去の地震における2種類の面的地震動は、「地震検索」により選択できます。なお、警報用最大加速度とは5Hzのハイカットフィルター処理を行った後の最大加速度です。
- (1) 緊急地震速報の震源情報を用いた面的地震動
- 地震発生直後から(2)の面的地震動が公開されるまでの暫定情報として、気象庁の緊急地震速報の震源情報のみを用いて、面的地震動を推定し公開します。地震動の推定は、距離減衰式[3][4][5]を用いて、一旦耐震設計上の基盤面位置の地震動を推定した後、表層地盤の塑性化の影響を考慮[6]して地表面位置の地震動を推定しています。この時の表層地盤情報は、微地形区分[7]とボーリング調査結果を統合させた情報[8]を用いています。
- (2) K-NETの観測値情報を用いた面的地震動
- 先に公開している(1)の面的地震動を更新する形で、国立研究開発法人防災科学技術研究所のK-NETの観測地震動データを用いて空間補間法に基づき面的地震動を推定し公開します。この時にも上記(1)と同様の表層地盤情報と地盤塑性化の影響考慮を行っています。